明日への希望

小耳に挟んだんだけど。人は、全盛期を終えることを、 「陽が沈む」と例えることがあるらしいね。なんでかな? 夕方の太陽くんは、朝の太陽くんと変わらず、 とてもキレイに輝いているのにね。それに。夕方の太陽くんが、ぼくを紅く染めると、 「明日は晴れ…

ポーカーフェイス

ぼくはおこっている。 原因は、きみがぼくのことを 忘れてばかりいるから。ぼくは、いつもきみを見てるのに、 たまにはきみも、ぼくを見てくれたっていいじゃないか。忙しいからって、 そんなの理由にならないよ。だけど。ほんとは、ぼくのいかりが、 ただの…

どんよりな一日。

「今日はどんよりだね」って。 みんな、何でぼくの気持ちがわかるのかな?そうなんだ。 きっかけはたぶんささいなことだったのに、 もう何をするのもおっくうなほど、 ふさぎこんでしまったんだ。なんだか、みんなの気分まで 「どんより」させてしまったよう…

縁の下の力持ち。

もうちょっと赤くなるまで待とうよ。 って、きみがあいつに言っている。ぼくには、きみが、 あいつと少しでも長く一緒にいたい 口実だってことは、バレバレさ。だから、ぼくは、 太陽くんが別の国に行くからと、 赤い色をいっぱい置いていっても、 なるべく…

情けなくても大丈夫?

不安がずっと止まらないんだ。不安、不安、不安、不安、ふあん・・・妄想がどんどん膨らんで、 どこまでがほんとのことで、 どこからがうそかもしれないことなのかも、 もう、ぼくにはわからない。わかったのは、こんなにも きみのことをすごくすごく思って…

今このとき

なんでもない、なんにもない。 されるがまま、なすがまま。 ただぼんやりと、今を過ごしている。「今日は穏やかで平和な日だな〜」 と、みんなが口々に言うけど、 ぼくの方は見てくれないんだね。そりゃそうだよな。ぼくの青さも、 雲の作り方も、散りばめ方…

うれしいのに複雑。

今夜は。何度も、何度も。 ぼくの方を見てくれるんだね。お目当ては、ぼくじゃないって知ってるけど、 仕方ないね。ぼくから見ても、 今日の月くんは、かっこいいもん。せめて、ぼくは、 闇に徹して、雲を吹き飛ばして、 きみが月くんを見つめる邪魔者を 消…

泣き虫。

今にも泣き出しそうだよと、 雲たちが集まってきたんだ。心配ご無用! きれいな青色を描いていたのに、 なぜ、ぼくを隠そうとするんだい?勘違い屋の雲に、そう言い返してやったのさ。だけど。シアワセそうな親子が、ぼくの下を通った瞬間、 ぼくは、わーっ…

センチメンタルな気持ち。

最近、きみは忙しそうで、 あんまり、ぼくの方を見てくれないね。ぼくは、すっかり暇を持てあまして、 大きな雲を少しずつちぎって、 小さな雲をいっぱいいっぱい作ったんだ。 これ以上作れないやってくらいいっぱいになったから、 ぱーっと散りばめてみたら…

早起きのごほうび。

くしゃくしゃって集めた雲を ぴゅーって吹いたんだ。 そしたら細い筋がいっぱいできたんだ。 えっへん。すごいだろ?人は絵に描いたようだって言うけど、 それじゃあ、 ぼくより絵の方がスゴイみたいじゃないか。でも、 胸の中のもやもやがずっと消えなくて…